カマキリの寿命と活動時期を季節ごとに紹介!冬は越冬することも?
私は東京都新宿区に住んでいるのですが、偶然ある年の真冬(2月)に地下鉄のホームでカマキリを見つけました。
もちろん動きは鈍かったのですが、なぜこんな時期にカマキリがいるのだろうと不思議に思いました。
このカマキリは、冬眠をしていたのだけど地下鉄の駅の暖房が暖かかったため季節を間違えて、目覚めてしまったのか?
もしくは、地下鉄の暖房で季節を間違えてふ化してしまったカマキリなのか?地震などの前兆か?気になりませんか?
今回はそんなカマキリの①活動する時期、季節②冬は越冬、冬眠するのか③寿命などをまとめてみました。
目次
カマキリが活動する時期、季節は?一生を簡単に解説
最初にカマキリの一生・寿命について図にまとめておきますね!
これからもう少し詳しく見ていきましょう!
9月~4月・・・冬は卵で越冬
カマキリの卵見たことありますよね!
ワラの色をした独特の形が印象的ですよね。
カマキリは基本冬の時期は卵で越冬し、春にふ化するのを待つことになります。
9月と書いたのは産卵が始まるのが9月からだからです。
カマキリは秋~冬を卵で過ごします。
4月~6月・・・春にふ化
4月~5月、地域にもよりますが夏の兆しが感じられる様になると、カマキリは暖かい天気の良い日にふ化します。
新潟の酒井博士の本では、新潟では5月上旬からふ化が始まり、遅いと6月中旬にふ化するものもあると書いています。
そして、ふ化が始まる時期は、最低気温は11℃で平均15℃になった頃とのことです。
酒井博士は40年以上も自分の足で研究を続けているカマキリの研究者なので信頼出来ます。
新潟以外の他の地域もこの気温になったらふ化が始まると考えて良さそうですね!そして
5月~7月・・・春~梅雨明けくらいまでの幼虫時期
(写真:アジサイとカマキリの幼虫)
ふ化したばかりのカマキリの幼虫は形ばかりは、カマキリの形をしていますが多きさは4mm程度になります。
そして、これから脱皮を繰り返して成虫に近づいていきます。
ちなみにオスとメスの成虫になるまでの脱皮回数は異なります。
オス:脱皮7回で成虫
メス:8回で成虫
最後の脱皮でようやく羽が現れますが、最後の脱皮は羽化といいます。
酒井博士の本では、ふ化してから、幼虫を経て成虫になるまで84~88日と書いています。
梅雨明け頃には、成虫になっていきます。
8月~11月・・・夏には成虫⇒初秋(9月)に産卵
(写真:カマキリと彼岸花)
カマキリは8月頃には成虫になり、お盆頃から恋の季節を迎えます。
そして9月初旬から産卵が始まり、9月下旬にはピークを迎えます。
カマキリの産卵時期 : 9月
その頃には、カマキリが産卵場所を求めて動きまわり、私達の家の近くでもおなかの大きい大きなカマキリを見つけてギョッとすることが増えます。
(写真:カマキリと紅葉)
ビルなどの壁に何匹もくっついていることがあるそうですよ。
産卵は10月までずれ込むこともありますが、新潟県では初産卵から90日後に初雪があり、カマキリ達は初雪の30日前までには産卵を終えるそうです。
10月~11月 : 産卵後は初冬まで余生を過ごす
カマキリは産卵を終え余生を過ごします。
といってもカマキリは成虫の状態で越冬しない昆虫なので、12月ぐらいまでが限界だと思います。
私の住んでいる東京のマンションの玄関先にもいましたよ。
2016年12月19日に撮影した写真です。
(写真:東京のマンション玄関先にて)
ちなみにこの日の東京の天気は晴れ、最高気温15.7℃最低気温4.7℃でした。
tenki.jpさんの2016年12月の天気概況を掲載しておきますね。
東日本以南では、冬型の気圧配置は長続きせず、寒気の影響を受けにくかったため、月平均気温はかなり高かった。22日には、日本海の発達中の低気圧に向かって全国的に南よりの強い風を伴って気温が上昇し、東日本日本海側と西日本の各地で12月として記録的な高温となった。
http://www.tenki.jp/past/2016/12/?selected_type=weather
やはりこの年の12月は例年より暖かく、カマキリが生き延びられたのだと思います。
一方カマキリを飼育している方達の記録を見ると、3月まで生きていたという証言もあり、暖かい部屋などで飼育すれば結構長く生きるみたいですね。
カマキリは冬越冬するの?冬眠するの?
カマキリと冬と言えば、カマキリの産みつけた卵の地上からの高さがその地域の積雪を予想するという新潟の酒井興喜夫博士の研究が有名です。
つまり、冬の間は卵の状態で越冬するものとばかり思っていました。
しかし、冒頭に書いたように真冬の時期に地下鉄(東京メトロ)のホームの壁にカマキリがくっついているのを見たことがあります。
メスは卵を産んだら、もう死んでしまうと思っていますが違うのか?それともオスだけは越冬するものがいるのか?少し気になっています。
調べてみると、やはりカマキリは越冬、冬眠はしません。
カマキリを卵の状態から飼育したことがある人が言うには、暖かくしていると真冬でもふ化することがあると書いていました。
オスだと思います。
きっと晩秋に地下鉄の暖房噴出し口とかの近くに紛れこみ、そこで産卵したカマキリの卵が暖房の暖かさで羽化してしまった可能性があります。
しかし、晩秋や冬先に産まれたとしてもこの大きさまで育つのは無理そうです。
そしてカマキリは肉食性なので、この季節そんな大きさに育つまで何を食べていたのでしょうか?
地下鉄ホームの暖房が暖かいので、成虫が2月まで生き残っていると考えることも出来ますし、買っていたカマキリが逃げ出したと考えることも出来ますね^^;
謎は深まるばかりです。
カマキリの寿命
カマキリの寿命:6~7ヶ月
カマキリの寿命はネット上では1年程度だと書かれていました。
これは、卵の時期を入れた寿命だと思います。
基本的にカマキリは4月下旬夏の兆しが見え始めた頃からふ化が始まり、11月下旬産卵を終えたあとに死んでいきます。
卵からふ化してからは、基本的に大体6ヶ月~7ヶ月の寿命ということになります。
ただし家の中で大切に飼育することにより3月まで生きていたという証言もあるので、もっと寿命を延ばすことが出来るのかもしれませんね。
万が一、そのカマキリが4月生まれだったとすると10,11ヶ月で約1年です。
すると寿命が1年ということもありえますね。
参考文献
『カマキリは大雪を知っていた・大地からの”天気信号”を聴く』酒井興喜夫著(農産漁村文化協会)
↑ この本は大学教授ではない一般の方がカマキリの研究を大学の研究室以上に行い、博士号を取る過程を知ることが出来ます。
もちろん本編では、カマキリの恐るべき予知能力を味わうことが出来ます。
自分ももっと若かったら本業以外にもう一つのことを生涯かけて研究してみたかったなと本気で思ってしまいました^^;
若い方は是非こういう生き方も参考で出来ますね^^
あとがき
ここまで読んで頂き本当にありがとうございました!
カマキリがどのように一生を送るか?参考になりましたでしょうか?
カマキリの寿命や季節に関して何か気付いたことがありましたら、記事下にあるコメント欄よりコメントを頂けると非常にうれしいです。
すぐこちらからも返信します^^
真冬にカマキリを○○で見たとか情報お待ちしています!
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