コオロギの鳴き声の意味の違い!状況別に大特集!
『秋の風物詩』『秋の夜長の虫の声』などと言われますが、わたしも秋の虫の鳴き声を聞くのが秋の大きな楽しみです!大人になってさらに心に響くようになりました!今回はそんなコオロギの鳴き声に関する驚くべき2つの事実にフォーカスしています。
例えば、エンマコオロギのオスの鳴き声には3つの種類が知られておりそれぞれ意味を持っています。それからコオロギの鳴き声を聞いて気温が計れるって知ってました?コオロギの鳴き方を鈴虫と比較したり3種類の意味を聞き分け、そして鳴き声から気温を測定してみましょう!
まずは種類別の基本的な鳴き声をを知っておくことが肝心なので、そちらから簡単に見ていきますね。
目次
コオロギの鳴き声は種類によってこんなに違いがある!
コオロギの鳴き声は一般的には『コロコロコロ』とよく表現されますよね。正確にはコロコロと鳴くのはエンマコオロギです。コオロギはたくさん種類があり鳴き方が違います。
コオロギの種類別鳴き声
ここでは「コオロギ科ーコオロギ亜科」に分類される主なものの鳴き声を載せておきます(あくまでイメージです。エンマコオロギもリィリィリィとも聞こえます^^;)。
- エンマコオロギ・・・コロコロコロ
- ミツカドコオロギ・・・リッリッリッ
- オカメコオロギ・・・リッリッリッ
- ツヅレサセコオロギ・・・リィリィリィ
わたしのコオロギのイメージは日本で最も大きく広い範囲に生息しているエンマコオロギです。今回の主役は日本のコオロギの代表選手エンマコオロギです。
それでは鳴き声をYouTubeの動画で確認してみましょう!ハネを擦り合わせて鳴いている様子にも注目してくださいね!
エンマコオロギの鳴き声
さてコオロギは種類別で鳴き声が違ってくるのですが、ある種でもその行動によっても鳴き声が違ってきます。見て行きましょう!
エンマコオロギの鳴き声の3種類の意味を聞き取ろう!
コオロギのオスはなぜ鳴くの?
まず最初にコオロギをはじめ秋の鳴く虫で鳴くのはオスだけです!!で、なぜ鳴くのかというと、普通「自分はここにいるよ」という縄張りやメスに対するメッセージを意味しています。
エンマコオロギのオスには鳴き方が3種類あります。それぞれ下記のことを意味しています。
- 威嚇(喧嘩)・・・キッキッキッキッキッ
- 縄張り宣言、メスを引き寄せる・・・コロコロコロリッリッリッ
- 誘い嘆き(メスを口説く)・・・コロコロコロリ~
①これは他のオスと会った時の鳴き声です。キッキッキッ・・と1,2秒鋭い声で鳴くのを1,2秒の間隔を空けて繰り返したりします。
②これは縄張りです。「自分はここにいるよ!」と他のコオロギに知らせています。メスもそれを聞いて寄って来ます。上記の鳴き方を途切れなく繰り返します。
③最後はメスが寄って来たら最後にやさしい鳴き声で口説きをはじめます。②と比べると少し音を絞って本当に甘くやさしい感じで鳴くのが分かりますよ。
コオロギは前足に発達した耳を4つ持っており、それらの鳴き声を聞き分けます。動画をもう一度意識して見てください。一匹が鳴くとそれに呼応して他のコオロギも鳴いているのが分かります。
ここまで種類によって、行動による鳴き声の変化を書いてきましたが、気温や湿度によっても鳴き声が違ってくるんです!とっても興味深い事実です。
エンマコオロギの鳴き声の回数で気温を計測してみよう!
さらにコオロギの鳴き声に隠された興味深い事実を探っていきましょう!コオロギの鳴き方は気温によっても変わります。皆さんは知っていましたか!?
コオロギは気温が高いほど行動が活発化するので鳴く回数が増えます。そして寒いほど行動が鈍化し鳴く回数が減るといます。そこに着目して実験が行われデーターが取られてきました。
すると下記の計算式が導き出されました。比例の関係になるんです。
このことは昔から経験則的に知られていていろんな学説、気温を求める計算式が存在します。下の動画でも解説されていますが、アメリカの科学者『ジャニス・プラット・ヴァンクリーブ』の計算式が最も有名です。
計算してみよう!
計算式:{15秒間鳴いた数(平均)+8}×5÷9
すると(30+8)×5÷9=21.111・・・となり約21℃となります。
この式の使い方はこういうことですね。
- 先ず10回ほど15秒間でコオロギが何回鳴いたか?測定して平均を出します。
- 平均に8を足す⇒平均+8
- 2の結果に5をかける⇒(平均+8)×5
- 最後に9で割る⇒(平均+8)×5÷9
スマホやICレコーダーなどである程度まとまった時間一機に録音しておくのもありですね!あとでその音源と時間経過を見聞きしながらデーターの平均を取るといいです!
こちらの動画はとてもまとまっていて、すごく理解が深まりますよ!
でもホントなの!?なぜコオロギ?
昆虫など変温動物は自分で体温のコントロールが出来ず、恒温動物以上に気温と密接な関係にあります。その中でコオロギや鈴虫など秋の鳴く虫は鳴き声という形で変化を知らせてくれます。
そして彼らの鳴き声には周期もあるので回数という形で計測出来ます。実際には回数だけでなく周波数にも変化があることが分かっています。
それでは、なぜエンマコオロギなのか?と思うと思いますので説明します。コロコロというコオロギの鳴き声が数えやすいからというのと他の鈴虫などよりも鳴いている時間が圧倒的に長いためデーターをとるのに便利ならしいのです。納得ですね!
調べてみるとコオロギの様な鳴く虫は鳴く気温の範囲があるということです。わたしは、その気温の範囲の中で上の計算式が成り立つのだと捉えています。
まとめ
- エンマコオロギは「コロコロコロ」鈴虫は「リンリンリン」
- エンマコオロギは3つの鳴き声を使い分けることが分かっている。
- エンマコオロギのコロコロという鳴く回数から気温が測定できる。
これらのことを意識すると多少ではありますが虫とコムュニケーションを楽しめますし『秋の夜長の虫の声』を今まで以上に深く味わうことが出来ますよね!子供さんがいる方はどうぞ一緒に楽しんでみてくださいね。
この記事のコオロギの鳴き声に関する3つの事柄を掘り下げれば、すごく良い夏休みの自由研究にもなるかと思います。エンマコオロギは秋のイメージが強いですが、夏8月ぐらいから成虫がいますしね!是非挑戦してみてください!
鈴虫の鳴き声についても興味深いトリビアがあります^^是非読んでみてください!いろいろな楽器と比較もしています^^
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